集音器とは・・・
集音器とは、その名の通り、「音を集める」ものです。
音を「集めます」ので、ご自身の周りの音を全て集めて大きな音にする、という感じです。
ですので本来、聞きたくない雑音、騒音も同時に大きな音となって耳に入ります。
例えば、外出中に誰か知人に会い、会話が始まります。
相手の声をよく聞きたいと集音器のボリュームを上げると・・・
同時に、横を通る車のエンジン音や少し離れた工事現場の音までが一緒に大きくなって耳に届くのです。
結局、知人の声はエンジン音にかき消されたり、工事現場の音が気になって会話に集中することが出来ません。
集音器は、安価な価格で紹介されているものが多く、気軽な気持ちで始める方も多いのですが
実際には、最初の数回で使用をやめてしまう方が多いのも実状です。
集音器の音の取り方
widex 補聴器調べ
左の図は、集音器を着用した時の音を捉える範囲を表しています。
周りの音が全て大きくなって届くので、聞きたい音以外の音も
大きくなってしまい、混乱を招きます。
補聴器とは・・・
こちらも、その名の通り「聴力を補う器機」です。
集音器のように、ただ周りの音の大きくするものでは有りません。
聞きたい音を大きく、聞く必要のない音は大きくしない・・・
聞き取りにくい音は大きく、元々聞こえる音はそのままに・・・
まさしく、ご自身の聴力を補うのが・・・補聴器 なのです。
今更なお話しですが・・・人の耳は、顔の左右に一つずつ付いています。
これにはきちんと理由が有って、自分の右側の音、左側の音を きちんと漏らさずに聞くためです。
また・・・耳のカタチは、(下図で「耳介(じかい)」と呼ばれる所)「ラッパを半分にしたような」形に
なっており、顔の正面に来る音をしっかり集めよう・・・という機能になっています。
つまり・・・対話する人との会話、注意して見るものや興味ある対象の音を、
しっかりと耳介(じかい)で受け止めて、耳穴に送り込む・・・という構造になっています。
(改めて考えると人間のカラダって本当によく出来ていると感心します)
補聴器は、この様に耳が本来兼ね備えている機能に出来るだけ近くなる様に設計されています。
補聴器の音の取り方
widex 補聴器調べ
左の図は、補聴器を着用した時の音を捉える範囲を表しています。
人の耳が拾う音の範囲に出来るだけ近いように設計されています。
ですので、補聴器を着用している時は、今までと変わらず・・・
話しをする時は相手の顔を見ながら・・・
テレビを見る時もいつも通り・・・
散歩中も見たいものを見れば、その音が入ってくる・・・
より自然な「聞こえ」方を目指しています。
聞こえの状態に合わせてカスタマイズ出来る
補聴器が素晴らしいのは、「より自然な聞こえ方」を目指していると同時に
ご自身の聞こえの状態に合わせて、機能をカスタマイズ(個別調整)が出来る・・・という所です。
店頭にて行った聴力検査で、ご自身の「聞き取りにくい」音域が「どこで」「どの程度」なのか・・・を知り
ご自身の生活パターン(家で過ごす事が多い、静かな部屋で過ごしている、人と会う事が多い、
大勢の人が集まる所で会話する事が多い、テレビを見ることが多い、音楽を聴くことが多い、
家事の最中に電化製品の電子音が聞こえない、孫の話が聞き取りにくい などなど)
出来るだけ細かく ご自身の様子をスタッフにお知らせ頂けると、ご自身の「聞き取りにくさ」と
「聞きたい音の音域」のバランスを考え、補聴器を細かに微調整する事が出来るのです。
これが、補聴器は「精密機器」と言われる所以です。
本来、耳は脳と連動していて、聞きたい音を聞き、不要な音には気付かない様になっています。
補聴器は、音を拾う機能だけでなく、脳が音を分別する機能を持っている様に
「この音域は強化」 「この音域はそのまま」と言った指令を補聴器にインプットする事が出来ます。
補聴器と集音器の違い、 まだまだほんの一部となりますが、少しご理解頂けましたでしょうか?
詳しくは、スタッフが丁寧にご説明申し上げたいと思います。